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とあるホストの裏事情・完

第12章 愛と不安

「っ、ぅん……しょ……ご…」
「大丈夫だって、そんな泣くな。 落ち着け」


相変わらずのイケメンで微笑む。
あぁ、俺、男だよな。
情けねぇ…



「不安っ、…で、っ…」

途切れ途切れの言葉を、将悟が全て拾ってくれる。

「しょ…ごがっ、…遠くに行くっ…」
「…行かねーよ」

優しく、背中を擦り
安心させてくれる。

「好きっ、だ… しょうご…」
「うん、知ってる。俺も大好き。」
「うっ… う~っ…」


また溢れてきた涙を、将悟が親指で優しく拭う。
その手を取り、将悟の存在を…
俺にとっての存在を、確認する。

「研斗…泣きやんで」

将悟は、俺の不安に満ちた気持ちを、ゆっくり、優しく包み込んでくれる。
その中でも力強さがあり、安心させてくれる。

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