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氷の王子と森の姫

第3章 初夜

「姫様!姫様!」

「なにぃ~…。」

「もう朝ですよ!それにアス王子が迎えに来…「失礼します。」

急に男の人の声が聞こえ、私はビクッとしながら飛び起きた。

「え…?おおおおお王子⁉︎」

「一国の姫が何故このような時間まで寝ているのですか?」

冷たくニヤッと笑う王子に思わず赤面する。

まったく本当に私はなにしてるの!


「…ごめんなさい…。」

素直に頭を下げると急に体が浮いた。

「へ?」

「…馬を用意しろ,」

王子にお姫様抱っこされたまま馬に乗せられ、今日初めて外に出た私は今の時間に驚きを隠せないでいた。

もう…日が落ちる…。

「王子…本当にすみません…。」

「ナチュル。」

急に名前呼びされ、顔がかぁっと熱くなるのを感じた。

「アスでいい…。
それとやめろ。」

「う、うん…あ、…っアス…。」

「…。」

言葉ではなにも反応はなかったけど、彼の肩がピクッと動いたのに気づいた。

…照れたのかな?

少しずつアスのことがわかるのが嬉しく、楽しみだ。
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