泣ける話
第1章 おばあちゃん
『ぶっちゃけて、
おばあちゃんはもうすぐ死ぬ。
末期だからって医者も
自由にしなさいってさ。
余命宣告で半年が精一杯だって。
おばあちゃんには孫がいる。
今年で13歳になるんだけど、
本当に良い子なんだ。
父親いないんだけど、
グレずに真っ直ぐ育ってくれた。
ありがとう。
卒業式、見れそうにない。
ごめんね。
入学式、おめでとうって
言ってやれそうにない。
ごめんね。
成人式、大きくなっためぐを
撫でてやれそうにない。
ごめんね。
本当にごめんね。
毎日、めぐの笑う顔見て、
めぐの将来を思う。
どんな男と結婚するんだろうとか
どんな道に進むんだろうとか、
子供の顔とか。
癌で死ぬ怖さより、
まだ小さいめぐを残してしまう事が
辛くて、苦しい。
謝っても謝りきれない。
だから、少しでもめぐが笑えるように、
残った時間をめぐと一緒に
笑顔で過ごすよ。
萌、おばあちゃんの孫に
生まれてくれてありがとう。』