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俺のウサギちゃん

第16章 天使と悪魔

「まずは、出会いから向かい合って、手を合わせてみて。」



あたしたちは向かい合って、あたしは左手、俊くんは右手を合わせた。



「やだ〜。ちゃんとお互い目を合わせて…恋人同士の匂いみたいなのだしてよ。リアルでやってるんだからぁ。みみちゃん、照れ過ぎ!」



照れるに決まってるじゃない⁈



恋人同士の匂いって〜⁈
そんなのどうしたら出せるの?
と、とにかく、俊くん見つめてと。



ドキッ‼︎



俊くんは、手を合わせて、あたしに絡みつくような熱い視線で見つめ、指を絡ませ、腰を引き寄せた。



カシャ!カシャ!



シャッター音とフラッシュが光る。



「いいわよ〜。今のオッケーよ。そのまま、熱いの…何か愛し合う二人みたいなのできる?みみちゃんは、俊くんを見つめててね。」



何がオッケーなの?
あたしの心臓…今バックバクだからぁ!



俊くんの伏し目がちの目をされるとキスされるみたいで…わちゃ〜…あたし…何考えてるんだー!



「みみこ…。」




ドキッ‼︎



あたしの好きな、よく響く低い声であたしの名前を愛おしそうに呼ばれる…。



「みみちゃん、目線!」




そだそだ、俊くんを見つめなきゃ。



あたしの腰を引き寄せていた手は、顎をクイッと持ち上げ、親指で唇をゆっくりと撫でた。



カシャカシャ!



今にもキスしそうに俊くんの顔…近い…。



カシャカシャ!



俊くんの唇…。
キスしたい…かも…。
ハッ!
まただ…あたしの頭おかしい…///…。



チュッ。



俊くんにキスされてる〜⁈…///。



カシャカシャ!



へっ⁈
今のも、撮られたの⁈
わあ〜ん…。
こんなの公開ハレンチ撮影会じゃない〜…///。





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