俺のウサギちゃん
第18章 約束
眩いばかりの夕陽が沈み、スミレ色の空に移ろうとしていた。
みみちゃんは、キスされた手の甲を反対の手でキュッと大事そうに包んだ。
「ねぇ、王子様との約束ならココに頂戴…。」
みみちゃんは、人差し指を唇に当てた。
「みみちゃん…いいの?」
「ふふっ、俊ちゃん未来のお嫁さんに遠慮しないで。」
あの頃のみみちゃんは、今よりおませだったかもな。
僕はドキドキしながら、みみちゃんの小さな顔を宝物を扱うように両手で包み込み、触れたのかわからないようなキスを、そっとした。
「俊ちゃん…ドキドキするよ
キスって…やわらかいね。」
「僕…初めてした
もう一回してもいい?」
「うん、あたしも初めて
…もう一回する?」
僕は、今度はみみちゃんの唇を感じるように少し長めにキスをした。
みみちゃんの唇は、柔らかくて気持ち良かった。
唇を離して、みみちゃんの小さな体を強く抱きしめた。
「みみちゃんの、ウサギさんみたいな髪型も可愛いし、声も、唇も、みんな大好きだ。
大人になったら、結婚しようね。
約束だよ。」
「うん。あたしも、優しい王子様みたいな俊ちゃんが大好きになっちゃった。本当に本当に大人になったらお嫁さんにしてね。でも、泣き虫は治してね。」
「僕はもう、泣かないよ。男らしくなるから。約束するよ。」
「ふふっ、明日も一緒に遊ぼうね。」
「うん、またこの時間くらいに遊ぼう。」
俺のファーストキスは、そんな初恋の苦い思い出に終わった。
次の日、みみちゃんは公園に遊びに来なかったからだ。
それから、一度も会えずに夏休みは終わってしまった。
みみちゃんは、キスされた手の甲を反対の手でキュッと大事そうに包んだ。
「ねぇ、王子様との約束ならココに頂戴…。」
みみちゃんは、人差し指を唇に当てた。
「みみちゃん…いいの?」
「ふふっ、俊ちゃん未来のお嫁さんに遠慮しないで。」
あの頃のみみちゃんは、今よりおませだったかもな。
僕はドキドキしながら、みみちゃんの小さな顔を宝物を扱うように両手で包み込み、触れたのかわからないようなキスを、そっとした。
「俊ちゃん…ドキドキするよ
キスって…やわらかいね。」
「僕…初めてした
もう一回してもいい?」
「うん、あたしも初めて
…もう一回する?」
僕は、今度はみみちゃんの唇を感じるように少し長めにキスをした。
みみちゃんの唇は、柔らかくて気持ち良かった。
唇を離して、みみちゃんの小さな体を強く抱きしめた。
「みみちゃんの、ウサギさんみたいな髪型も可愛いし、声も、唇も、みんな大好きだ。
大人になったら、結婚しようね。
約束だよ。」
「うん。あたしも、優しい王子様みたいな俊ちゃんが大好きになっちゃった。本当に本当に大人になったらお嫁さんにしてね。でも、泣き虫は治してね。」
「僕はもう、泣かないよ。男らしくなるから。約束するよ。」
「ふふっ、明日も一緒に遊ぼうね。」
「うん、またこの時間くらいに遊ぼう。」
俺のファーストキスは、そんな初恋の苦い思い出に終わった。
次の日、みみちゃんは公園に遊びに来なかったからだ。
それから、一度も会えずに夏休みは終わってしまった。