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dolce

第1章 アイツが戻ってきた、、、

うちの吹部の音楽が始まった


この曲はクラリネットから始まる


タラララータラララララー♪♪


すると、赤城がオーボエを構えた


おっ、吹くのかな、、



タララララー♪



オーボエのキレイな16分音符の音色が響いた



クラのハモり?


うまっ、


ハモりが入ったことによって、クラのメロディーが引き立つ


オーボエ一人入っただけでこんなに変わるなんて、、、



この音楽、もっと聞いていたい




その後も赤城は、オーボエの音色を響かせた


メロディーがあまり聞こえていないところは一緒にメロディー吹くし


逆にメロディーばかり聞こえてハモりや裏メロが聞こえないところは一緒にそこを吹く


赤城は一人でバランスをとろうとがんばっていた


すごい、、、



次はトランペットのメロディーだ


パパパッパパパー♪


そこはトランペットの音が小さいと判断したのか、赤城も一緒にメロディーを吹いていた


なんでだろう、、、


ハモりも裏メロもかなりの大音量、


メロディーだって音量のあるトランペットだ


それなのになぜか赤城の音は耳に入ってくる


透き通ったキレイな音色



ポワポワポワポワ


ホルンのメロディー


そこは赤城は吹かなかった


ホルンだけでいいって判断したのかな



やっばい、もうすぐフルートの見せ場だ




そうだ!


ここ、フルートは吹かないで赤城にソロで吹いてもらおうかな


そう思った私は急いで先輩に提案してみた


「わかった、いいよ」


先輩も赤城の実力を認めたのか、私の提案をすぐ受け止めた


そしてフルートパートのみんなにそのことを回した


私は赤城に言った


「赤城、ここ吹いて」


「ん」



そして、フルートいやオーボエの見せ場が来た


タリラリーーーラリラリー♪♪♪♪



わっ!

キレイ


曇りが晴れて虹がかかったみたいな音楽、、、



すごい、、、


吹奏楽でこんなに感動したの、、


初めて




そして、合奏が終わった

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