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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

TOMは突き立てた爪を二人に向けながら急降下する。

「ざけんなっ!!」

「うわっ!!」

二人は地面を蹴って後退してそれを交わす。

「意外と動き速いね~……」

着地音が聞こえないほど柔らかく人狼が着地する。
正に獲物を狙う肉食獣のしなやかさだった。

「魔族は狩るッ!! それが山賊の掟だッ!!」

みぃみぃは剣を抜き、TOM目掛けて飛び込む。

「隙ありっ!!」

無視されたかたちになった月夜野がTOMに目掛けて術を放つ。

「ちっ……」

飛び込んだみぃみぃは月夜野の術をかわすため、慌てて防御姿勢をとる。

しかし--

「あれっ……」

ぼんっと手のひらで小さな爆発がおき、術は不発する。

「馬鹿かっ!! 焦って術も出せねぇとかダサすぎんだろッ!!」

TOMは月夜野を怒鳴り付ける。
しかし月夜野の判断で助かったことを密かに感謝する。

「魔術ってのはこうやるんだよ!!」

TOMはみぃみぃ目掛けて人狼炎を放った。

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