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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「こんな森に入っちゃって大丈夫なの、シャルル?」

「ああ。灯台もと暗しだ。ここは政府の奴等が自ら閉鎖した場所。意外とこういうところには追っては来ないものだ」

シャルルは不安がるともこを安心させようと努力する。
命に代えてもともこは守るとシャルルは決意していた。

そもそもともこは政府から追われる筋合いはない。
ただの十四歳の少女なのだから。
問題はシャルルの方にあった。

しゃべる猫がいるという噂が広まり、化け猫に違いないと指名手配されてしまったからだ。

シャルルはともこの元を離れて一人で逃げると告げた。
しかしともこが頑として譲らなかった。

『絶対にシャルルと離れない!!』

その言葉は今思い出してもシャルルの胸を熱くさせる。

愛猫冥利に尽きる言葉だった。

その時から死ぬまでともことは離れないと誓った。

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