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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

ダイナゴンが振り上げられる。

(まずいっ!!)

シャルルは咄嗟に口から糸を吐く。
飲み込んだ毛玉を武器にする魔術だ。

「ウワッ!?」

毛玉が絡み付き、締め上げる。

大ダメージは与えられなが足止めには充分すぎる攻撃となる。

「ヌァアアアアッ!!」

ゆきめはもがいて毛玉を引きちぎり、渾身の力でともこに飛び掛かっていく。

「ともこには指一本触れさせないっ!!」

シャルルは素早いパンチを繰り出す。

「ブハァアッ!!」

その猫パンチは強烈にゆきめの右頬を撃つ。
ブンッブンッと二度三度とパンチが入る。

「ヌグググァア!!」

「喰らえッ!!」

フィニッシュに立てた爪で肩から対角に腹を抉るように引っ掻く。

「グギャアァア!!」

シャルルの爪はゆきめの紫の鎧を引き裂く。

血飛沫が飛び散り、スローモーションのようにゆきめが倒れる。

「ゆきめちゃんっ!!」

「駄目だ、ともこっ!! 逃げるぞっ!!」

シャルルはともこの襟首を噛み、引きずるように連れ去っていく。

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