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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

「簡単に死ねると思ったの?」

霧里は櫻啼の顔を踏みつける。

「あなたがどうして私に勝てなかったか……まだわかってないみたいね……」

霧里は薄ら笑いを浮かべて敗者の頭をボールのように蹴飛ばす。

「ぐっ……」

「あなたには冷酷さが足りない。人間に対しては非情になれても仲間の魔族は見棄てられなかった……そいつらを気にせず派手に暴れていれば私に勝つチャンスもあったかもしれない」

対魔族ガスを守る時に人命よりもガスを優先した霧里らしい言葉だった。

「指一本づつ切ってあげる……」

霧里は櫻啼の表情を見ながら短刀で小指を切り落とす。
血飛沫が飛び散り、彼女の顔を汚す。

「ッッ……」

櫻啼は気高さを失わないように唇を噛み締めて痛みに耐えていた。

「あらあら……どこまで耐えられるかな……」

霧里は冷酷な表情で二本目の指に短刀を当てた----



----生存者 残9名

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