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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

突如目の前で始まった人間同士の戦いに魔族達は息を飲む。

王立軍打倒を語った紫響に生徒達は微かな期待を抱いていた。

「どうしたの? 捕まえるんでしょ? 来ないのかしら?」

王立軍の強者二人を前にしても紫響のふてぶてしさは変わらない。

「では……いきますよ」

ももはとは対照的な痩せた身体の遥風は、四股を踏むように股を広げて腰を落とす。

それまでの腑抜けた様子が嘘のように消え、全身から闘気がみなぎる。

(これが噂の鬼神の遥風……このままではまずいかも……)

鬼神のオーラを感じて紫響は仕掛けることを決意する。

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