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闇の王と光の騎士

第16章 闇の王の粛清

「……そんなこといちいち私に報告するな」

すまいるは覇気のない目で伝令を見る。

「お前たちで何とかしろ……使えない奴らばかりだ……」

そう言い残し、すまいるは居住スペースへと戻っていく。


居住スペースは大臣でも入れない区画だ。

もちろん以前このスペースに出入り出来ていた霧里の姿も今はない。

すまいるは居住スペース内に造った霧里の墓の前で呆けたように座っていた。

この墓の中に霧里の遺体はない。
彼女がどこで死に、誰に殺されたのかは謎のままだった。

「霧里っ……貴様の無念は必ず私が晴らしてやるっ……」

手にしていたワインを瓶のまま煽り、そのまま瓶を放り投げる。


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