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闇の王と光の騎士

第16章 闇の王の粛清

その国民の英雄がコロシアムで戦う対戦相手は檻に入れられ、闘技ステージに移動されるところであった。

「やめて!! こんなことするくらいなら私を殺してっ!!」

シャルルの隙を狙い、王立軍に捕らえられたともこ。
彼女を囮にしてシャルルを誘き出す作戦はもちろんすまいる自らが考え付いたものであった。


コロシアムの特等席に到着したすまいるは肘をついて辺りを見回した。

(さあ……白虎……どこから現れるんだ?)

ニヤリとほくそ笑み、展開を期待していた。

人間を守る聖獣は必ず自分に牙を剥くと王は予想していた。
ならば消し去るしかない。

とはいえ白虎は易々と殺されるほど甘くない。

だから王国一の戦士と王国一の用心棒の二人を用意した。


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