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闇の王と光の騎士

第18章 暗部街の決闘

とはいえ大軍で押し寄せたのでは暗部街に警戒される。

そこでももは将軍は数名の手練れのみを連れて暗部街に向かった。

暗部街の頭領である王凱を討つために。


内通者を使い、彼らは隠し通路より暗部街へと潜伏していた。

普段から雑多な賑わいを見せる暗部街だが、決戦を前に更に騒然とした街中は身を隠すには最適だった。

「街中が殺気立ってるな……」

「ええ。そりゃそうでしょう。王凱らの梁山泊はもちろん、他のファミリーもこの混乱に乗じて国を乗っ取る勢いですから」

内通者は薄ら笑いを浮かべてももはに答える。

「今夜十時。あの搭の最上階に王凱がいます。討つならこのタイミングしかないでしょう」

内通者が指差す先にはランドマークタワーがあった。

政府不介入の違法都市の繁栄を象徴するかのようなランドマークタワー。

その頂を見上げてももはは目を細めていた。

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