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闇の王と光の騎士

第20章 闇の王

中央都市はまるでかつての暗部街のように荒れ果てていた。

闇市が軒を連ね、街では市民達の暴行が頻繁に繰り返されていた。
それを止める警備ももはや機能していない。

身の危険を感じて中央都市から逃亡するものも少なくなかったが、捕まればその場で殺されるという危険もあった。

栄華を極めた面影もなく、城前広場の彫像も破壊され、高級店も暴徒化した市民たちに荒され果てていた。

『もはやこれまで。
クーデター軍に投降するしかありません』

大臣達の誰もがすまいるにそう進言したかったが、無論そんなことは口が裂けても言えない。

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