宮澤部長と私の関係性
第8章 動き出した関係
「ねぇ、まだ怒ってるんですか?」
仕度をする私に声がかかる
「いえ、怒ってません」
「その割にさっきから目を合わせてくれないじゃないですか…」
そっと覗き込む遥さん
プイと目線を反らして
「ほら、行きますよ宮澤部長」
そういった
自分で関係だけでも…って思ってたけど
もう、意地悪されるのも、バカにされるのも嫌だった
そんな私の些細な抵抗
「部長っていいましたね…」
「言いましたよ!宮澤部長!何か文句ありますか?!」
ブニっと頬をつねられる
「いたいです!!」
「この口がそんな事言うんですか?」
「やめてください」
宮澤部長の手を振り払うと
振り払った手を握り抱き寄せる…宮澤部長…
「いやです!叫びますよ」
「そんなに怒らなくてもいいじゃないですか…僕の事いやですか」
寂しそうな顔でそう聞かれた
「いや…なんて…」
いや、なんて思わない
だから
困るんです。今のままの関係が…
だって
もう上司と部下の関係ではないでしょ?
「普通の上司は…部下にこんな事…しません」
抱きしめられた宮澤部下の胸を押し返す
さらにギュッと抱きしめられる
「やめてくださっ…ん!///」
深く唇を奪われて
誤魔化された気がして…
涙が流れた