
いじめっこのえっちな修学旅行
第1章 修学旅行の計画
はぁー、
めんどくせーけど起きるか。
もう昼間なのに
俺の部屋は暗いままだ。
でっかい窓には
太陽の光を遮断するカーテン。
それよりすこし小さい窓は
数年前からシャッターで
閉めきられていた。
もともと
あまり好きじゃないんだ、
太陽の光。
大きなあくびをしながら
腰に手をかけ
ジャージを脱ぐ。
そのままベッドに
投げようと思った
けど
じっとジャージを見つめて
カーテンの隙間から差し込む
光を見つめて……
こんな天気がいいんじゃ
出掛ける気になれたものじゃない。
脱いだばかりのジャージを
また履いた。
あったかい。
『ガサッ』
なんか踏んだ。
来城 豪
と書かれた生徒手帳。
そして不機嫌そうに写る
ちょうど1年前の俺。
手に取って見ると
笑ってしまいそうだ。
「見るからに
嫌そーな顔してんな、俺。」
部屋が暗いからか
どうも気持ちが弾まない。
今日は
始業式なんだ。
もう、3年か。
受験生、か。
