
♡*:。.rena's world story.。:*♡
第8章 ☆想いと言葉
分かってる。
単なる八つ当たりだ。
だけど、ここまで言ってるのに
何の反応もしない翔ちゃんに、無性にイライラする。
「……………っ」
波留くんの笑顔と言葉が、私の脳裏を埋め尽くす。
人妻をからかう冗談だったとしても
あんな風に、胸が高鳴る程の真っ直ぐな想い。
翔ちゃんは、私に対して思ってないだろうし
きっとこれからも言ってくれない。
「……翔ちゃんは、もう私のこと愛してないんだよ」
「………は?」
お店を予約してほしいんじゃない。
記念日を、段取りしてほしいわけじゃない。
ただ、私は………
「普通に生活の一部になってるから、もう何だっていいんだね。
朝起きて、仕事行って、帰って寝て。
その繰り返しだけで、満足なんでしょ。
………良く分かったよ」
