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第11章 ☆お仕置きとふいうち

「……彰(あきら)
あいつバカなんじゃねーの」




立花君の名前を口にして、翔ちゃんは体を起こした。


そのまま離れようとしたから、下からグイッと腕を掴んで静止する。




「………言って」

「やだ」

「私のこと、愛してないの?」

「お前はどうなんだよ」




翔ちゃんはムスっとした顔のまま、私にキスをする。


……さっきとは違う、優しい口づけ。




「……心から、翔ちゃんを愛してるよ」




キスの合間に、小さい声で告げると


翔ちゃんはじっと私を見てから、ふいっと顔を逸らした。




「あのケーキ、俺が最初に毒味するから」


「………は?」




こ、このやろぉ~

結局愛の言葉を聞けない上に、話を変えるなんて卑怯だ!




「 “ 味見 ” でしょ!
私が全部食べるから、翔ちゃんには一口もあげない!」


「毒味だ。
惚れ薬が入ってないか調べる」




翔ちゃんはぶっきらぼうにそう言うと


もう一度私を強く抱きしめた。

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