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第29章 ♥隠れて甘いkissをして/立花と香

「よく考えてみろよ。

俺の近くには、最強の女キラーがいるんだぜ?」


「…………!」


「風貌、言葉遣い、声、性格。

同じ男としては、嫌でも真似したくなるんだよ」


「……せ、先輩……」


「だから

俺が多少なりともモテてるなら、あいつのせいだ」



楽しそうに笑いながら、あたしの薬指を甘噛みする先輩。


………そりゃ、隼人さんは神の領域に君臨するイイ男だ。


だけど、あたしにとっては………



「……香は

世界で1番、立花先輩が好きです」


「…… “ 立花先輩 ” ?」


「………彰のことが、大好きです」



名前を呼ぶだけで、全身が火傷したように熱くなる。


あたしを見つめる瞳が、堪らなくセクシーで


そのネクタイも、シャツのボタンも


いますぐ外してしまいたい。

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