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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第30章 ♥隠れて甘いkissをして/wedding ceremony

「姉ちゃん、俺は口が固いから安心しろよ!」



隼人と同じ髪型をした、5つ年の離れた弟が


なぜか目をキラキラさせて胸を張る。



「アラサー女が結婚詐欺にあうなんて、今時珍しいことじゃねーからさっ。
思い出にこうして結婚式までできるんだから、良かったじゃねーか!」

「~~結婚詐欺!?
ちょっといい加減に……」



私が思わず立ち上がると


隣りに座っている父が、弟の頭をポカッと叩いた。



「いってぇ!!」

「バカ息子! 少しは落ち着かんか!!
由宇と結婚してくれる菩薩のようなお方を、詐欺師呼ばわりするんじゃない!!」



ぼ、ぼさつ……!?


唖然とする私の横で、隼人はもう笑いが止まらないらしい。



「あんな広い席の飛行機で、こんなワイハまで連れてきてくれたんだぞ。
浮かれずに静かにしなさい」



父のその言葉に、みんなが無言で注目する。


………うん。


威厳を保ちたいのは、分かるけどね?



「……お父さん。
とりあえずそのアロハシャツ脱いで」

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