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魔王の人間界生活

第1章 魔王、聖魔学園転校生

「君が逢間君か…体育の高夫先生を倒したそうじゃないか」

倒したんじゃない。デコピンしたら勝手に壁にめり込んだんだ。

「いえ、あれはたまたまです。」

たまたまデコピンで体育教師が倒れたんだ。

「ははっ。随分謙遜してるじゃないか。あの高夫先生を倒したんだ、胸を張ってもいいと思うよ。」

…たかが体育教師で?と出かけたがその言葉はぎりぎり飲み込んだ。

「えっと、先生は…」
「ん?あぁ。私は紀村 鈴夜という。一応今日から君の担任だ。」

実に適当な人間のようだ。…

「いつ俺は教室に行けば?」
「あぁ、私が教室に入って呼んだら入ってくるといい。そこで自己紹介でもしてくれ。」

自己紹介…魔界にいたときはそんなものいらなかったな。俺のことを知らない奴などいなかったから。

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