悪魔と天使
第1章 編入
じーーっ
目線が痛い。
この目線は悠の目線だし。
「なんだよ。」
「いや、なんか楓って近くで顔見ると綺麗だなぁって思って。」
「は?」
「それって変装?」
「………」
「図星(笑)」
こいつ、どうやって口封じしようかなぁ……。
ここで殺るか?
まだ、ばらされるわけにはいかねぇーんだよ。
「変装なら黙っとくけど。」
「マジ!?」
「やっぱり変装か…..じゃあ、俺に変装解いた格好みせてよ。」
「チッ.......仕方ない。」
一人くらい問題はないな。
他にばれなきゃいい。
俺たちはある意味仲良くなった。
授業は面倒なので俺達は寮に戻ることにした。
つまり、早退だ。
寮に着くと、俺の部屋に行くことになった。
俺は鍵を使って部屋を開け、悠をリビングのソファーに座らせて変装を全て解いた。
「.......キレー....。」
「何言ってんだ。」
「外人だったのか。」
「ちげぇーよ、俺はハーフだ。」
「変装する理由がよくわかったよ。うん、俺も協力する。」
「あ、あぁ。」
俺達はかなり打ち解けた。
もう、親友みたいな感じだ。
夜になり、やっぱり食堂に行くのは面倒なのでキッチンで悠の分まで作っていた。
「へぇー....自炊?」
「あぁ、嫌いなものあるか?」
「俺のも作ってくれんの?ありがとう!」
「あぁ、で、嫌いなもの。」
「全然ないよ♪」
「わかった。」
今日は洋食だ。
肉は昨日食べてなかったから肉を多めの料理にした。
そしたら、悠はたいそう喜んで綺麗に完食した。
俺も悠の食べる量とスピードに驚かされた。
そのまま悠は片付けをすると帰って行った。
俺は風呂に入りベッドにダイブして寝ようとした。
ピーンポーンーーーーーーー
このチャイムの音で目が覚めてしまった。
怒りMAXではないが少しイライラ。
なので無視した。
つまり、居留守だ。