テキストサイズ

再会の歌

第11章 新は知る

「はあ…」


待ち合わせ場所のBARのカウンター席の隅で座って溜め息を吐いていると、



「ごめん、待ったろ?」


「っ!?」


急に新が横の席に座って来た。



あたしが驚くと、新はクスリと笑い、
優しい笑顔で言う。


「何ビビってんの?
まあ、確かにこの間は…
アレだったけどさ……そんなに気にすんなよ?」



新の優しさが身に染みると同時に、
罪悪感が涌き出てきてあたしは思わず
「別…に、気にしてない」と冷たく返してしまう。



すると新は「意地張んなよー」とからかってきて、いつのまにか二人ともいつもの調子に戻っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ