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再会の歌

第4章 彼の想い出

「今でも彼女さんは春さんにとって、最悪な女ですか?」


あたしは溢れてきそうな涙を堪えて、震える声で聞いた。


「いいや、むしろ感謝してるよ。

もし、再会できたら…ごめんって……
ありがとうって言いたいよ」


ハルは泣きそうな顔で無理矢理、笑顔をつくって言った。


「人間って生きてるうちに何度も恋をするけど、本気で燃えるような恋ができるのは一回だけなんだと思うよ。


俺にとってその恋が高校時代の彼女だったんだ」

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