LAST SMILE
第2章 Blue Sky
あたしは亜貴と一緒に職員室を出た。
すたすたとだるそうに廊下を歩き出す亜貴に手を引かれて、あたしは屋上まで来た。
「ありがと・・・」
「ん」
この人・・・。
話しづらいな・・・。
わりと無口だし、なんかいつもつまんなそうだし。
あたしがじっと見つめていると、亜貴と視線があった。
「何?」
「や、なんでここに来たのかなぁって・・・」
「別に。ここの生徒なんだし、普通に来るだろ」
「で、ですよね~」
そらそうだ。
あたしは恥ずかしくなって下を向いた。
コンクリートが視界いっぱいに広がる。
あたしがずっとその床を眺めていると、亜貴が息をはいた。
「悪ぃ。モッチーに言う前にアンタに確認とればよかった。
俺のせいだな」
「え・・・?」
顔を上げると、亜貴があたしの方を向いて謝った。
なんで?
ていうか、この人、ちゃんと謝れるんだ・・・。
「いいよ。謝らなくて!!
だいたいあいつが勝手に入ってきたりしないで、外で待つとか、
・・・種田くんに言ってもらうとか、そういう方法考えなかったのが悪いんだし」
「亜貴でいいよ。サンキュな」
亜貴はそういうと苦笑した。
あれ?
意外ととっつきやすい人だった。
あたしも亜貴に向かって小さく笑った。
「ありがとう。亜貴。まぁ、決まっちゃったのなら仕方ないし、
やるからには中途半端になりたくないし!!
これからよろしくね。亜貴」
「おう」