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LAST SMILE

第2章 Blue Sky




あたしはあのあと、あいつらのバンド、Blue skyのメンバーとアドレスを交換していた。


亜貴にはまた学校が終わったら連絡するといわれ、


一緒にスタジオに行くことになった。



不思議とさっきまでイライラしてた怒りは収まって、


亜貴といるのが別に嫌じゃなくなった。


亜貴は話してみると意外といいやつで、お兄ちゃんみたいな、そんな感じがした。












スタジオについて、あたしは思わず立ち尽くしてしまった。


電話をしてくるからと言って亜貴がいなくなり、一人で部屋に入ると、


そこにはあいつだけがいた。



だけど、あたしを拉致していったあいつじゃない。



そこにいたのは別なあいつ。




“Blue skyの持田祐兎”だった。





煙草の煙を身に纏い、真剣な目つきで楽譜を追うその姿は、



あたしがムカつくあいつじゃなかった。





こんな人、知らない。


誰?この人は・・・。




金髪がライトに照らされてキラキラ光る。


蒼い目が捉えているのは最早、目の前の楽譜だけ。


あたしはその様子をじっと見つめていた。


その時、突然祐兎が煙草を吐き捨てて口を開いた。






歌、歌うのかな?





半ば楽しみに待っていると、
あたしのところに聞こえてきた声は、



想像していたものと違った。




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