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LAST SMILE

第3章 新しいBlue Sky









「さて、全員揃ったから、早速紹介する」


皆がそろって、祐兎が淡々とそういった。


「藤堂麗華。3年C組15番乙女座A型。よろしく」



「ちょっ!!麗華さん、何その自己紹介」


磯部くんが吹きだした。


あれ?
これ、結構本気の自己紹介なんだけどな・・・。



「ね、“さん”付けってやめない?麗華でいいし」


「なぁ、麗華ちゃん、REIって呼んでもいい?」


「おっ?いいじゃん、たけし。
 折角使ってたバンド用の名前だし」


“たけし”って・・・。
武田くんのこと?



ああ、“武田真二”で“たけし”ね。


わっかりやすぅ・・。



「えっと、それはReesで使ってた名前だから
 別にそれじゃなくても・・・」


「なんで?親しみを込めてそう呼ぼうぜ?
 俺の事もたけしでいいし」


なんで?って、こっちのセリフだよ。


どうして“REI”にこだわるの?
普通に麗華でいいのに・・・。


あたしが黙っていると、武田くんは困った顔をした。


「ごめん、そんなに嫌ならべつに・・・」


「え?あ、いいよ、大丈夫“REI”でもいいから。
 ね?たけしくん」


あたしがたけしと呼んだことが嬉しかったのか、
武田くんはぱっと顔を明るくした。


この人、分りやすいなぁ。


こんなほんわかした人がほんとにドラムやるのかな?





あたしはそこで重大なことに気付いた。



「ねぇ、あたし、みんなの演奏まだ見てないんだけど」






「「「え?」」」









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