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真実のノート

第5章 拓人

拓人side

父親の関係のパーティへと連れて来られた。
こんなことは何度もあるから正直慣れたが、やはりいい気はしない。
一言でいうと「めんどくさい」のだ。

知らない相手を親から紹介され、決まり文句を並べペコペコお辞儀をする。

自分だってしたくて頭をさげているわけではない。
父親を上げるためにやっているのだ。

(いつまでこんなことし続けなきゃいけないんだろ。)

俺は、良い子なんかじゃない。結局は親の操り人形に過ぎないのだ。

そんな毎日を日々繰り返していたある日のパーティで、俺はあの人に出会った。
いつも通りの父の紹介。でも、その先に立っていたのは堅苦しい奴じゃなくて、俺と同い年で美人でフレンドリーな、素敵な人がいた。

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