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夜が明けても傍にいて。

第27章 私の知らない過去

「莉菜!」



後ろから呼ばれても振り向くことなく必死で走った。





携帯も無ければ財布も無い…。



こんな時に行く場所は…あそこしか無い…。



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「なんなの?それ。」


こんな時、他の誰かが怒ってくれると
少しずつ自分が冷静になってくる…。


美穂が身近な存在で…良かった…。



「で?アンタが課長に言ったことは

本心なわけ?」



「…。」


「課長はともかくアンタにも腹立つわー。」


「え?」




「少しは大人になったかと思ったのに…
少し冷静になったらちゃんと話し合わなきゃだめよ?」


「…。」



「ったく…。


逃げるんじゃなくて

ちゃんと向き合ってから答え出しなさい?」



「…。」


「課長はまだ、きっと…莉菜に全部話せてないんじゃないの?


莉菜に嫌われたくなくて言えない、課長の気持ち…私は少しはわかるような気もするけどな…。」

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