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夜が明けても傍にいて。

第27章 私の知らない過去

「今はそういう関係じゃ無いって本人が言ったんでしょ?」


「そうだけど…。」



「莉菜?じゃあ、その話しはただの過去の話じゃん…。」


「ただのって…。」


「アンタは、課長にとって肉親のようなその人に二度と会うなって言うの?」


「それは…。」


「莉菜は自分の両親にもう会うな、って言われて会わないでいられる?」


「…。」


---そんなこと…できるわけ無いじゃん。



「アンタは無謀な要求をしたのよ、わかる?

誰にだって言いたくない過去はあるし、

それにイチイチ反応してたら一生結婚出来ないわよ?」


「…。」



「課長だって必死に生きてきたはず。
その課長を責めるなんて…


今のアンタ、


月下愛花とか、わざわざ莉菜にそんなこと言ってくるその弥生って女と

大して変わらないわよ。」


「えっ?」



「今、傷付いてるのは莉菜だけじゃない。


課長サンの気持ち…考えてあげなよ?」

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