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夜が明けても傍にいて。

第28章 会えない日々

泣いて声が掠れたことなんて
今まであっただろうか…。


今まで生きてきた中で
今が一番しんどいな…。





そんな時---

携帯が鳴り響いた---



慎也!!



「もしもし、慎也?」


「莉菜…ごめん…。」


「ごめんって…何が?」


「昨日…早く帰るって言ったのに…帰れなくて

連絡も出来なくて…

そんな声になるまで泣かせて…


俺のしてきたこと…

莉菜を傷付けたこと…ごめん。」




慎也の声は…とても弱くて


自分で自分を責めているような気がして


私は何も言えなかった。





“傷付いてるのは莉菜だけじゃない”







「慎也…私は…大丈夫。」


「…。」


「私は…大丈夫だから。」


「莉菜…。」


二人の声が泣き声に変わった。



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