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夜が明けても傍にいて。

第28章 会えない日々

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莉菜に…会いたい。



キスして、抱きたい…。




完全に…莉菜不足だ。



だけど弥生をこのまま一人にして帰る訳にはいかない。


今はベッドに静かに寝ているけど…
またいつ騒ぎ出すかわからない。


昨日も今日も精神的に落ち着いている時はいいのに…いざ病院に行くとなると暴れ出す。


俺も、疲れ始めていた…。





「純也!純也!」




「弥生…どうした?」


「純也!何処にも行かないで!傍に居て!」


「弥生…居るよ…。

ずっと弥生の傍に居るから…。」



俺の手を握りながら再び眠りにつく弥生。




純也は…



俺の実の父親だ。





弥生は親父の…愛人の一人だった。


弥生は本当に親父のことを愛していたらしい。


親父に捨てられた弥生と俺が出会ったのは本当に偶然だった。


俺は最初何も知らなかったし、弥生も俺が不倫してた男の息子とは知らなかったらしい。


弥生は…俺に援助をしてくれながら
日に日に親父に似ていく俺に親父を重ねて


あの頃…




俺の身体を求め続けてた。



だけど、やっぱり心まで満たされなかった弥生は酒に溺れ幻覚の中で親父を求めるようになっていった。

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