テキストサイズ

夜が明けても傍にいて。

第37章 番外編⑥

それはちょっとどうかと思う…。


「ねぇ慎也…、美穂と幸太、帰っちゃったよ?

せっかく来てくれたのに。」



「…。」



「慎也は…心配し過ぎ。」


「…。」



「慎也?私、嬉しいよ?

妬いてくれるのも嬉しいけど、赤ちゃんのことで頭が一杯で…男の先生ってことに意識が行かなかったんだよね?


私、それがすごく嬉しいの…。」



「莉菜…。」



「私と慎也の赤ちゃんも

きっと喜んでるよ…。」




「あぁ…。俺も今、冷静に考えたら恥ずかしくなってきた。


莉菜が安心して生める場所が一番なのにな。


莉菜と赤ちゃんが一番なのに、
俺の気持ちを優先しようとして


悪かったな。」




慎也はようやく笑って
私をぎゅっ、と抱き締めてくれた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ