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夜が明けても傍にいて。

第38章 番外編⑦

出産に間に合った慎也は分娩室に入り、私の姿を見て一気に緊張感がMAXに達したそうだ。


呼吸を荒くしている私を見て


「先生、莉菜はっ!


莉菜は大丈夫なんですか?」


慎也がそう言っていたのをうっすらと覚えている。



私が死んでしまうんじゃないかと思ったらしい。



“北崎さん、落ち着いて下さい!”



慎也は、先生や周りの方達に
何度もそう言われていた。











私は、安産だったらしい。


想像以上の痛みだったけど…かけがえの無い命を授かった。



慎也の目からは涙が溢れていた…


それどころか号泣だった。



「莉菜…、莉菜…。

ありがとう、ありがとう…。」



しばらく室内には私と慎也と、赤ちゃんの泣き声が響き渡っていた。

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