魔女日記
第6章 5月版
『髪を切る』
その1、まち時間。
今日は珍しくお母さんと休みが被ったので、車で。
いつもは、チャリ(でも車の免許がないわけじゃない)
受付で名前を書いて、ついでに順番を確認、前に五人いた。うちは苗字がよくあるやつだから他に同じ苗字がいると偽名使うようにしてるけど、今回はとりあえず大丈夫。
イスに座って数分、適当にスマホをいじっていると、
ーーなんだこの匂いは…?
なんだか太いおっさんの汗臭い匂いというか、浮浪者の体臭みたいな匂いが微かにする…。
前にいるお兄さん…か?髪を切るって時にこんな臭くて、美容師さんカワイソ、とか思ってたけど、その人がいなくなってもずっとその匂いは匂い続けて、気持ち悪くなって人がいなくなったから席変えたらしなくなった。
あの席にもしかしたら浮浪者が座ってたのかもしれない。よくここらをウロウロしてるし…。
既に気持ち悪い。