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君の瞳に映るもの

第2章 空白の時間

 零一の舌先が巧みに動き、胸の先端に不規則な刺激を与えていく。

 状況は、私にとって限りなく不利と言える。

 はだけたバスタオルが背中にあるだけで、前は隠したくても隠せない状況で、私の選択次第でどうなるかが決まる、なんて……。

 先か後の選択で結果が同じなんて、どちらも選べないし、選びたくない。

 まして、名前しか知らない初対面の男にいいように弄ばれるなんて、冗談じゃない。

 ……のに。

 躯に力が入らない。

 思いきって頬を叩けば、空気が変わるのはわかっているのに、それができない。

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