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君の瞳に映るもの

第2章 空白の時間

 それは、新たな快楽の訪れを心が期待してしまっているのか、それとも、会ったばかりだというのに、この男に惹かれてしまっているのか、受け入れがたいことを先に浮かべて、やっぱり違うと言い聞かせた。

 矛盾がぐるぐると私の中を巡る。

 与えられる刺激が、判断力を鈍らせる。

 私がそんなことを考えている間に、零一の舌先がやらしく動き、我慢できる刺激を快楽に変えていく。

「んあっ…んっ……」

「躯は、正直なのにな……ほら」

「あぁっ……!」

 指先が一番敏感な部分に触れたかと思うと、二本の指が根本まで捩じ込まれてしまい、悲鳴に似た声を上げてしまう。 

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