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君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

 性欲処理に躯を使われた。

 そう思うと、込み上げてくるものは怒り以外のなにものでもなくて、それはやり場もなく、床に向かう。

 床を叩いたところで零一が姿を現すならいくらでも叩くのだけど、現実は逃げられた、というのが事実だ。

 何だったんだ。

 寝起きの衝撃と今では感情の種類が違うし、どちらも比べようがないことだけれど、今は明らかに怒りの方が勝って、堪えるほど込み上げてくる。

 この感情をどうやって沈めろと?

 もう一度、姿を現したら、理由をつけて警察につき出してやる。

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