テキストサイズ

君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

 柔らかく濡れた舌先が触れ合って、吐息が混ざり合う。

 指先が互いを探し、躯に触れる。

 確かめ合うように。

 そこに焦りはないのに、触れたいと思う気持ちが、触れ合う唇に表れる。

 深く。

 奥に。

 キスよりも、もっと。

 躯の奥で、感じたい。

 それは、零一の意思で、私の意思でもあった。

 状況は、わかってる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ