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君の瞳に映るもの

第2章 空白の時間

 嘘だ。

 絶対に、嘘だ。

 過去に同じ手を使って何度女を食ってきたのかわからない容姿をしているのに、女の誘いについていったのが私が初めてなんて、絶っっっ対に、嘘だ。

「それ、作戦なの?」

「作戦?」

 零一は、何のことかわからないといった表情を浮かべて私に聞き返す。

 そうやってすっとぼけたフリをするのも計画の内なんだ。

「目的は何なの? 言っとくけど、お金なら、ないわよ」

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