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君の瞳に映るもの

第2章 空白の時間

「何、考えてる?」

「え……」

「俺だけを見てろ」

「え、あ、の……」

「昨日のこと、話してやろうと思ったけど、まだ、教えてやらない。俺だけ見て、俺にしか感じない躯になったら、教えてやるよ」

「な、にそ、れ……っ、えっ、あっ……」

 動きを止めた零一の手が、バスタオルの中に滑り込む。

 胸の前で止めた部分がゆっくりとほどかれ、素肌が露になる。

 一糸纏わない躯を上から下まで眺めて、零一は躯を隠そうとする私の手を掴み上げ、胸元から下腹部に向けて指先でなぞり、首筋に唇を這わせた。

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