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双子のお兄ちゃん

第14章 幸福

「それより瑠璃!見てみて!!」


「……なぁに?蒼にぃ?」



蒼にぃは私の手をぐいぐいと引っ張りながら向こうに見える花畑を指差した




「ほらっ!!」





「……うわぁ…綺麗…」




そこは辺り一面様々な花が風に揺られて まるで虹の上に立っているようだった




(……私…この景色を知ってる…ここは……)







私がこの景色に見とれていると


「はいっ!瑠璃!!」




蒼にぃがにこやかに花冠を手渡してくれた




「……ありがとう!!」




私は笑顔でそれを受け取り 頭の上に乗せた



すると それを見ていた翠にぃが




「……何だよ!!俺だってそれくらい作れるんだからな!」



そう言いながら花を一生懸命摘みだした





(………あぁ…あの頃と同じ……私の…幼かった頃の記憶……これは……私の夢……なら…この後私は……)






「翠にぃ!私もお花摘むの手伝うよ!」




「おぅ!じゃあ瑠璃は向こうの花を摘んで来い!!」




「うん!!わかった!」






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