テキストサイズ

うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第10章 好きだ

冬休みに入り、受験生の音羽はほとんど部屋に篭りっきりで勉強をしている。

そこに、毎日午前中にむぅが家庭教師に来ていた。


「……ちわ」

約束の時間通りに、むぅが久遠家の玄関を開けて入って来る。

一日にひと目はむぅに会いたいと、リビングで遅めの朝食を摂りながら待っていた蘭。

出迎えた母親と共にリビングに入って来たむぅと目が合った。


「─────っ…‼︎ 」


むぅを見れば、告白された時を思い出す。

赤く染まる顔に、真剣な瞳…

それらを思い出せば、どうしようもなく恥ずかしくなり、蘭は慌てて目を逸らす。


そうして、

むぅの告白から何日も経った今も、恥ずかしさから蘭はむぅを避けていた。


(どんな顔したらいいかわかんないよぉっ)

ドタドタと階段を駆け登り、大きな音を立てて自室のドアを閉める。

そうしておきながら、先程見たむぅと告白の時のむぅを思い出しては、蘭は1人ニヤニヤと笑っていた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ