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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第10章 好きだ

「ほら、ブスが余計ブスになるぞ」

ニッ…と口端を上げて見せるむぅ。

でも、その笑顔もどこか引き攣っていて痛々しい。


ボディバックから取り出したタオルで、ゴシゴシと乱暴に蘭の顔を拭いたむぅ。

「先に戻ってるな」

静かにそう告げて歩き出す。



”……待って……”

呼び止めたいのに、呼び止められない。

”好き…だよ……”

心の中で呟いたって意味ないのに…


むぅは、勇気を振り絞って告白してくれたのに…

私は、返事もしないで避けていた。

誤解させて、あんな悲しい顔をさせて…

あんな……悲しい言葉を言わせた。



「私は大馬鹿だ……」





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