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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第11章 予約優先だから

「むぅ〜♡」

満面の笑みで、元気に駆け寄るのは、クラスメイトの由莉奈だ。

今は…

まるで、今までの蘭のように、

むぅの隣にはいつも由莉奈がいる。


「おー、由莉奈。おはよ」

「おはよー」

笑い合う2人に、蘭の心は押し潰されそうに苦しくなる。


─────あの日…

むぅに好きだと言われたあの日、

逃げずに気持ちを伝えていたら、今もまだむぅの隣にいられただろうか。

今までよりももっと深い関係になって、

今までよりももっとむぅと仲良くなれただろうか。


蘭に背を向けて、由莉奈と歩き出すむぅ。

2人のその姿に、蘭の瞳にはまた涙がジワリと浮かんでいた。


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