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煌太がお世話になった御礼に…と、

むぅと蘭と音羽の3人は、煌太と共に父親の車に乗り込み、煌太の家へと来ていた。


「煌太ん家って……金持ちだったんだ……」


そびえ立つ大きな病院と、隣接するマンションのような寮。

なのに、それに負けない程に大きな煌太の家。

車を降りた3人は、それらを見つめたまま立ち尽くす。


「凌太、おかえり……あ、こんにちは！」

その家から出て来たのは、煌太によく似た可愛らしい顔をした女性。


「煌太の母親で、俺の奥さんの美優。

美優、こちらが煌太の友達のむぅくんと彼女の蘭さん。

蘭さんの妹さんが煌太の彼女の音羽さんなんだって」


凌太と呼ばれた煌太の父親が、母親の隣にスッと立ち互いを紹介する。

雰囲気で、この夫婦がどれだけ仲良しなのか伝わってくる。


すぐに病院へと戻った父親の代わりに、煌太の母親が相手をしてくれる。

「危ないから絶対ダメ！ ていうか、俺が美優の運転手したいからダメ」

煌太の父親に反対されたために車の免許を持っていないからと、母親の惚気混じりの説得で、

父親の仕事が終わったら送ってもらおうと煌太の家で待つ事になり、夕飯までご馳走になった。