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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第15章 6月9日〈2回目の誕生日特別編〉

気になるけど、聞けない…

こちらを伺う蘭に、無性に腹が立つ。


「……何だよ?これ、使いたいのかよ?」

ズイッ…蘭の目の前に突き付けられたそれ。

”光っちゃう” の文字の下に黒字で書かれたそれの名称。

「え?コンドー…っ⁉︎ 」

途中まで口に出して読んで、最後の一文字だけはどうにか口の中へと押し込んだ。

そして、案の定、蘭の顔は赤く赤く染まっていく。


「今すぐ使う?」

そう聞くむぅの顔は、いつも蘭をからかう意地悪顔だ。

「やだやだ!むぅのエッチ!」

「こんなプレゼントをくれる蘭の方がエッチだろ」

「し、知らない!食べ物だと思ったんだもん!」


真っ赤な顔を両手で覆いながら、

(バカバカ!翼くんのバカ!)

贈り主の顔を思い浮かべては心の中で文句を言う。

あの時、翼は…

”もらい物だけどね。百均のものみたいだから…気を付けてね”

そう付け加えていた。


「ダメダメ!それは使わないで!」

顔を覆ったまま叫ぶ蘭だが、

(初めてでいきなりそこ光らせて悦ぶかよ!)

むぅだって ”まだ” 使うつもりはない。


「財布に入れとけば?金が溜まるって言うじゃん?」

ちょうど2個入り。

そのうちの1つを蘭へと投げるむぅ。

「きゃーっ!むぅのエッチ!」

膝の上へと落ちた1つを、蘭は大慌てでむぅへと投げ返した。


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