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「今日からここに住むことになった、七瀬川日和ちゃんよ。」
奏さんが私を紹介してくれる。
とりあえずなにか挨拶しなければと思って私も口を開いた。
「七瀬川日和でしゅ！」

……。


かんだああ！！？

最悪だ。
最悪すぎる
なんでかんだの私……。

視界の隅で陽向くん……が腹を抱えて笑っていた。

「……ほ、ほら！皆も自己紹介！」
奏さんが慌ててフォローを入れてくれる。

「じゃあ僕から！村雨陽向！……っぷぷぅ……でしゅ…でしゅ……ブッハwwww」
さ、最後なんか、もううん……。

「えっと僕は」
陽向くんが自己紹介したあとに口を開いたのは前髪で顔が隠れていて、それにジャージという……まぁなんというかダサい子だった。
「芙優……です」
それだけ言うと部屋の隅に隠れてしまった。

そしてつぎに話し出したのは、眠そうでまるで私のことなんて気付いてないかのような態度をとっている、黒髪の美青年。
「ふわあ……って次俺の番？うわ、だる……まあいいや。おれは凛。終わり」
ニコッと笑って彼は階段を登っていってしまった。

「あとは……」
奏さんがちらりと、金髪の男の子を見る。

「は？俺はしねーよ？どうでもいいし。」
「そう……」
「てか、俺もういい？ちょっとゲーセン行きたいし。」
「ええ……。」
金髪の男の子はスタスタとどこかへ行ってしまった。




「あの子は鏡夜っていうの。昔……鏡夜だけじゃないんだけど、陽向も、凛も、芙優も…いろいろあってね、少し荒れてるの。もちろん、陽向たちはすごくいい子よ！」
私にだけ言うように奏さんは教えてくれた。
それに返事をしようとした瞬間、奏さんのポケットからピルルル、と音が鳴った。

「え……！？もう収録始まってる！？わかった今行くわ！」
どうやら電話だったようで奏さんはそれに答える。

「ごめんなさい！ちょっと用事ができて……！……陽向！日和ちゃんを空いてる部屋に案内してあげて！じゃ！」
そして奏さんは部屋を出てしまった。

「えっと……？」

私はぼそりと呟いた。