冴えかえりつつ 恋
第12章 犬養邸で
4人は大手雑貨百貨店で買い物をし外に出ると酷い土砂降りになっていた。
豪雨で、泰弘たちが使う路線も河川の増水のため運転を見合わせている。
今後夜にかけ電車が動かなさそうだ。
「どうする。誰か市内で泊めてもらえそうなヤツに連絡するか」
「それか、親父にビジネスホテルとってもらうか」
泰弘と圭一が話している。
健康な男子高校生、一晩くらい駅のホームで過ごしたって平気だ、と上出は思っていた。
しかし、なんだかんだ育ちの良い3人にはそんな選択肢は無いようだ。
そんなことを考えていると、傍で遥暉がどこかに電話している。
「・・・・・・・・・4人です。上出先輩と・・・お友達。
サイズ・・・・・・同じくらいです。2セット・・・・はい、お願いします」
「先輩、おばあ様の家に泊めてもらえる。
16時に大通側に迎えに来てくれるって、岡田さんたちも一緒に行きましょう」
「いや、でも」
「こんな時に遠慮はしないで、一緒にお泊りしましょう」
楽しそうに上出と泰弘の腕を引っ張る遥暉に困惑し、泰弘は圭一を見上げると軽くうなずいた。
「じゃあ、お言葉に甘えるよ」
「やった!なんだかワクワクしてきた」
遥暉は修学旅行気分のようだ。
豪雨で、泰弘たちが使う路線も河川の増水のため運転を見合わせている。
今後夜にかけ電車が動かなさそうだ。
「どうする。誰か市内で泊めてもらえそうなヤツに連絡するか」
「それか、親父にビジネスホテルとってもらうか」
泰弘と圭一が話している。
健康な男子高校生、一晩くらい駅のホームで過ごしたって平気だ、と上出は思っていた。
しかし、なんだかんだ育ちの良い3人にはそんな選択肢は無いようだ。
そんなことを考えていると、傍で遥暉がどこかに電話している。
「・・・・・・・・・4人です。上出先輩と・・・お友達。
サイズ・・・・・・同じくらいです。2セット・・・・はい、お願いします」
「先輩、おばあ様の家に泊めてもらえる。
16時に大通側に迎えに来てくれるって、岡田さんたちも一緒に行きましょう」
「いや、でも」
「こんな時に遠慮はしないで、一緒にお泊りしましょう」
楽しそうに上出と泰弘の腕を引っ張る遥暉に困惑し、泰弘は圭一を見上げると軽くうなずいた。
「じゃあ、お言葉に甘えるよ」
「やった!なんだかワクワクしてきた」
遥暉は修学旅行気分のようだ。